若者の離婚率が高い4つの理由

今日の若者の離婚率はますます高くなっており、離婚者全体のかなりの割合を占めています。ある調査によると、結婚後2年で離婚する若者の離婚率は5分の1にも達するそうです。なぜこんなに離婚率が高いのでしょうか？真実を分析してみましょう。

若者の離婚率は上昇し続けている

今年7月、民政部が発表した「2015年社会サービス発展統計公報」によると、昨年中国本土で離婚手続きを行ったカップルは合計384万1000組で、2014年の離婚件数より5.6%増加した。 2015年の中国本土の粗離婚率は2.8‰で、2014年より0.1ポイント増加した。 （注：粗離婚率とは、一定期間の離婚件数またはその対数を総人口で割ったもの。婚姻者総数を数えることが難しいため、離婚率の計算では総人口を分母としている。）2014年の全国の離婚届出件数は363万7千件で、前年比3.9％増加した。

中国の離婚率は2003年以来13年連続で増加していると言っても過言ではない。 2011年から2014年の間だけでも、中国本土の離婚率は27%増加した。

増え続ける「離婚軍」の中で、主力となっているのは1980年代生まれの若者たちだ。 2009年から2010年にかけて、中華全国婦女連合会は「中国における円満な家庭構築の現状に関するアンケート調査」を組織・実施し、全国10省、自治区、直轄市で1万世帯（都市部と農村部が半数ずつ）をサンプルとして抽出した。調査結果によると、1980年代生まれの離婚率は20～30％と高く、1950年代、1960年代生まれなど他の年齢層に比べて大幅に高いことが分かった。

北京、上海、広州などのより発展した都市では、若者の離婚率はさらに異常なほど高い。 2014年に上海と広州の中山大学が実施した小規模なサンプル調査によると、1980年代生まれの既婚者の間で離婚件数が半数かそれに近いことが分かった。 90年代以降の世代はまだ結婚ブームを迎えていないものの、関連統計によると、より早く結婚した人々の離婚率も年々増加している。

若者の離婚率が高いだけでなく、結婚年齢も大幅に下がっています。 「3年間の苦しみと7年間の痛み」という古い認識は崩れつつあります。 1980年代生まれの離婚者のうち、26%が結婚後2年以内に離婚を申請し、40%以上が3年以内に離婚を申請し、結婚後7年経ってから離婚を申請した人はわずか9%でした。若者の間で離婚率が高くなっていることは、ますます一般的な社会現象となっている。

若いカップルの離婚率が高い理由

1. 環境が変わり、概念も変化した

昔、人々は主に「生産」の目的で集まり、結婚し、離婚は人の道徳的汚点や欠陥とみなされていました。離婚のケースは非常に稀です。

今日の若い世代は、物質的に恵まれた環境で育ち、結婚の基盤も変化しています。 「現代の結婚は、カップルを結びつける上で、感情、文化、セックスなどの内部の絆に大きく依存しています。このような結婚関係は『心理文化的コミュニティ』と呼ばれています。」中国社会科学院の研究員で、中国結婚・家族研究協会専門委員会の副委員長である陳一軍氏は、伝統的なモデルと比較すると、それははるかに文明的で進歩的であるが、同時にはるかに脆弱でもあると述べた。

結婚継続の基盤の変化に加え、実は若者の離婚率の高さは歴史的発展の傾向と単純に一致している。外部の経験によれば、都市化と工業化の進展による社会的影響の 1 つは離婚率の増加です。

中国法学会結婚・家族法研究会会長で、中国政法大学国際教育学院長の夏銀蘭氏は、社会がより開放的な地域では、人々の価値観やライフスタイルが比較的開放的で多様であり、職業や地域の流動性もより頻繁になっていると考えている。人口の移動や離散により、家族の結びつきが弱まり、夫婦関係に深刻な影響が出ている。 「地域の都市化と工業化のレベルが高ければ高いほど、離婚率は高くなります。」

さらに、1950年の結婚法による見合い結婚の全面廃止、1980年の結婚法における家族計画の原則、結婚登録時に勤務先からの紹介状の提出義務の撤廃、結婚と離婚の登録と承認時間の短縮など、結婚と離婚への行政介入を削減した2003年の結婚登録規則など、過去60年間のわが国の結婚制度の変化は、「結婚の自由」の重要性を継続的に強調してきました。

さまざまな制度的構造により、結婚の自由は社会的合意となっている。 「男女平等」という概念も社会に受け入れられてきました。一人っ子である若者の多くは、強い自己意識を持っています。彼らはもはや、結婚に対する上の世代の考え方を標準として受け入れず、結婚生活において個人の感情をより重視しています。しかし、自分の感情を重視しすぎると、結婚の道徳的制約が無視され、その結果、現代の若者は結婚に対する責任感が欠けていると見なされることが多い。

北京国利法律事務所のパートナーである劉正氏は、現代的で開かれた社会では人々に選択の自由がより多く与えられており、1980年代生まれの人々はそれ以前の世代よりも伝統をあまり尊重せず、個人的な感情的な訴えをより重視していると考えている。彼らはまた、自己満足を重視する最初の一人っ子世代でもあります。仕事である程度成功すると感情の起伏が激しくなるため、離婚率が高くなるのも不思議ではありません。